佐世保カズバ映劇。。
それは、長崎県佐世保市島瀬町4−12にあった映画館。
私が物心ついて始めて「大人の映画」を観た劇場がココでした。
といっても、「アダルト映画」という事ではないですよ(笑)。
TVの再編集物が中心の子供向け「東映マンガまつり」や「ウルトラマン」等
ではなく、いわゆる「一般の映画」という意味です。
観た作品は「ET」。
当時、全世界で大ヒットを記録していたスティーブン・スピルバーグ監督の
ファンタジーSFです。
親と親戚のおばちゃんに連れられて行ったのは子供向け映画と同じですが、
スクリーンのデカさと音のデカさ、字幕の存在感に圧倒されました。
全席指定が普通になった現在では考えられませんが、
超満員の立ち見…にもかかわらず、今現在でもあの感じは強烈に覚えています。
「佐世保カズバ映劇」は、
「70mm」の大スクリーンで、日本初!のスピーカーシステム
「アコースティックマンタレー(?)」を使った「ドルビー6chステレオ」
を売りにしていた大劇場です。
客席は、特別料金を取っていた2階席が付いた全900席。
今ではこんな大きい劇場は東京でもほとんど無いですよね。
まだ「サラウンド」という言葉もシステムもあまり普及していない時代でしたが、
佐世保カズバ映劇の音響は小学生の僕をメロメロにするには十分でした。
そこには、家のテレビとも邦画専門映画館のモノラルスピーカーとも違う、
「劇場の音」が存在したのでした。